社会的責任と地域貢献活動
地域経済活性化への貢献
当会は、地元のJA等が会員となって、お互い助け合い発展していくことを共通の理念として運営されている相互扶助型の農業専門金融機関であるとともに、地域経済の活性化に資する地域金融機関です。
地域からの資金調達の状況

地域への資金供給の状況

【地方債引受】
平成24年度の北海道債の引受(銀行等引受債)は102.75億円でした。これは当年度内総発行額1,776億円に対し5.78%のシェアを占めており、引受全金融機関別のシェアでは上位第3位という重要な位置付けにおります。
道内農畜産物の販売代金等の資金を会員JAから貯金として吸収し、北海道債の引受をはじめ道内地方公共団体への融資として還元することにより、北海道経済の持続的発展に寄与し、地域社会の活性化に貢献するよう取り組んでおります。
北海道農業への貢献
JAバンク北海道の多様な農業資金
対象者や資金使途に応じ、さまざまな資金を設けています。道内JA統一資金のほか、北海道信連独自資金も設けており、JAバンク北海道が一体となった農業担い手等への金融対策強化に取り組んでおります。
また、資金メニューの充実のため、道内JA統一資金として新たに「JA新規就農応援資金」・「JA再生可能エネルギー施設等資金」を創設するなど、JAとともに組合員に対する支援体制を強化しております。
【道内JA統一資金】(単位:百万円)
資金名 | 資金の使いみちなど | 残 高 |
---|---|---|
JA フルスペックローン | 農機具や格納庫など、比較的小口の設備資金 | 55,173 |
JA 農業経営緊急支援資金 | 飼料費などの生産資材の高騰あるいは災害などに より緊急に必要となる中・長期運転資金 |
12,051 |
JA 農業経営サポートローン | 経営所得安定対策に係る交付金等入金までの間に 必要となる運転資金 |
165 |
JA 農業経営ステップアップローン | 農業経営に必要な設備資金や中・長期運転資金 | 2,202 |
JA 営農応援ローン | 農業経営に必要な短期運転資金 | 861 |
JA 新規就農応援資金 | 新規就農者の農業経営にかかる設備・運転資金 | H25.4 創設 |
JA 再生可能エネルギー施設等資金 | 再生可能エネルギー利用の取り組みを支援するための発電・蓄電設備取得資金 | H25.5 創設 |
【北海道信連独自資金(農家組合員向け)】(単位:百万円)
資金名 | 資金の使いみちなど | 残 高 |
---|---|---|
農業経営ステップアップ資金 | 農地・施設・機械の取得等、農業経営改善に要する資金 | 6,080 |
信連 新規就農者資金 | 新規就農者が、農業経営を行っていく際に必要となる資金(営農資金・住宅資金) | 281 |
信連 農業後継者応援資金 信連 中核農業者応援資金 |
農業経営の安定化・高度化に資するための既往農業負債の借換並びに借換に必要な費用 | 384 |
信連 農業法人経営応援資金 | 農業法人が、農業経営を行っていく際に必要となる資金 (運転資金・機械・設備資金) |
116 |
【北海道信連独自資金(総合JA向け)】(単位:百万円)
資金名 | 資金の使いみちなど | 残 高 |
---|---|---|
農業経営緊急支援資金 | 飼料費などの生産資材の高騰あるいは災害などにより、緊急に必要となる運転資金についてJA が農業者の皆さまにご融資しようとする場合に、その原資をJA に融通する資金 | 5,396 |
共同利用施設等設備資金 | 組合員が利用する共同利用施設等をJA が建設するための設備資金 | 19,342 |
【制度資金取り扱い状況】(単位:百万円)
資金名 | 残高 |
---|---|
農業近代化資金 | 11,755 |

【受託資金取り扱い状況】(単位:百万円)
資金名 | 資金の使いみちなど | 残 高 |
---|---|---|
日本政策金融公庫 (農林水産事業) |
生産力の維持増進・食料の安定供給の確保に必要な資金をお取り扱いしております。 | 226,807 |
日本政策金融公庫 (国民生活事業) |
教育を受けるために必要な資金をお取り扱いしております。 | 1,066 |
住宅金融支援機構 | 災害関連融資等政策的に重要なものを除いて、原則として新規のお取り扱いはしておりません。 | 41,064 |
JAバンク北海道農業融資専門委員会・地区戦略会議の取り組み
JAバンク北海道では平成23年に創設した「JAバンク北海道農業融資専門委員会」にて、農業金融商品の企画や戦略的課題への取り組みを協議しています。
専門委員は地域事情に精通し専門的知識を有するJA実務者等により構成され、アドバイザーとして農林中金、オブザーバーとしてJA北海道中央会、北海道農業信用基金協会が参加し、施策検討等が行われております。
また、各地区に設置された戦略会議(全体会議・農業融資部会)では、JAバンク担い手金融リーダーを中心に地区の実情にあわせた協議を行っています。
なお、JAバンク北海道では職員の実務処理能力・融資渉外能力の向上および農業融資に関する知識の習得を図るため、「JAバンク農業金融プランナー」資格制度の取得に取り組んでおり、現在、250名が資格を取得しています。

協議事項
- 農業者の信用力に応じた貸付手法の導入について
- 農業法人支援への取り組みについて
- 負債対策者の経営改善に向けた検討について
- 農業融資に係る人材育成について など
- ※JAバンク担い手金融リーダー
- 農業金融実務の専門家として設置を進めてきたもので、現在全国で1,916名を数え、道内においても282名が各JAで活躍しております。
農業法人・農業者向けセミナーの開催
本セミナーは、農業法人・農業者への支援に向けた取り組みの一環として、JAバンク北海道が主催し、JAグループ北海道が一体となって開催しているものです。
農業法人経営者や個人農業者を対象に、農業経営を考える上で一助となるようなソフト面での機能還元を目的に、10月に札幌で、2月に釧路でセミナーを開催いたしました。
今後も、定期開催や他の地域での開催を含め、農業法人・農業者の方々とJAグループとのより一層の関係強化を目指してまいります。

平成24年度セミナー開催内容
- 〈札幌地区〉
- 平成24年10月23日(火) 於:札幌パークホテル
「JAグループ北海道 農業経営フォーラム
~今こそ考える 何ができるか~」 - セミナー内容
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① 演 題:「進展するアジアのトマト農業からみた、北海道野菜産業への提言」講 師:カゴメ株式会社
常務執行役員農業資源担当 佐野 泰三 氏 -
② 演 題:「農業者かつ経営者へ
~コンサル事例から見た農業法人経営のポイントと経営者が押さえるべき数字~」講 師:全国農業経営コンサルタント協会 専務理事
アグリビジネス・ソリューションズ株式会社
代表取締役 森 剛一 氏(税理士) -
③ 演 題:「農業法人経営に必要なこと
~過去の経験から学ぶ農業法人経営のポイントと6次化への取組み~」講 師:農事組合法人 西上経営組合
組合長理事 竹俣 広幸 氏(JA鹿追町)
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- 〈釧路地区〉
- 平成25年2月21日(木) 於:釧路全日空ホテル
「JAグループ北海道 農業経営フォーラムin釧路
~今こそ考える 酪農の明日~」 - セミナー内容
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① 演 題:「穀物市場の動向から見る、飼料価格高騰の背景と今後の展望」講 師:株式会社農林中金総合研究所
常務取締役 原 弘平 氏 -
② 演 題:「事業承継に向けたはじめの一歩~まず何からはじめるの?~」講 師:アグリビジネス・ソリューションズ株式会社 西山 由美子 氏(税理士)
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※両地区とも、セミナー終了後には情報交換を目的とした交流会を開催いたしました。
地域社会とのふれあい
各JAの窓口で年金を受け取られている皆さまが中心となって、年金友の会をつくり活動を行っておりますが、当会は、各JAを通じてこれらの活動を支援し、健康で楽しく暮らせる明るい地域社会づくりに協力しております。
高齢化社会と年金相談

高齢化社会を迎え年金受給者は大幅な増加傾向にあります。
JAバンクは、新規に年金を受け取られる方への受給手続相談、既受給者に対する「貰い忘れ年金」相談など、年金に関する幅広い相談に対応できる相談窓口の充実に取り組んでおります。
年金に関するご質問等は、最寄りのJA窓口へお尋ねください。
社会福祉充実への貢献

当会では、道内JAとともに地域貢献活動を平成13年度より実施しており、その一環として平成21年度よりAED(自動体外式除細動器)の寄贈を行っております。
寄贈先としては、JR北海道が実施中の各主要駅に対するAED配置計画と連携し、新規配置予定分および従前より配置している機器の更新分も含め“JAバンク”の寄贈AEDにより対応しており、また、併せて道内の社会福祉協議会に対しても寄贈を行っております。
今年度はJR北海道へ6台(苫小牧駅、東室蘭駅、星置駅、函館駅、帯広駅、釧路駅)、道内の2社会福祉協議会(遠別町、津別町)へ各1台の計8台を寄贈し、駅構内での救命活動やJR駅職員・地域住民の救命講習等に活用されています。

贈呈式:平成24年10月2日(火) JR帯広駅にて
【写真:右から3番目に大江支社長(JR北海道釧路支社)、左へ順に有塚組合長(JA帯広かわにし)、川岸組合長(JA帯広大正)、大條支所長(当会帯広支所) 他】
当会は、今後も「一人は万人のために、万人は一人のために」の精神に基づき、社会福祉への協力と地域社会とのコミュニケーション充実のため、道内JAと連携し、“JAバンク北海道”として積極的に地域貢献活動に取り組んでまいります。
北海道JAバンク食農教育応援事業の展開
JAバンク北海道では、JAバンクが行う社会貢献活動として、平成20年度から「北海道JAバンク食農教育応援事業」を展開しています。この事業はJAが行う食農・環境・金融経済についての教育活動をサポートするもので、全道小学校等に対する補助教材本の贈呈や小中学生などを対象とした農業体験学習などにかかる費用の助成を行っております。
全道小学校に補助教材本を贈呈
平成24年度は補助教材本「農業とわたしたちのくらし」を、全道1,176校の小学校や特別支援学校に、北海道教育委員会・各市町村教育委員会等のご協力のもとに贈呈し、授業でご活用いただいております。
JAバンクは補助教材本贈呈事業を通じ教育現場での食農教育を応援しています。

〈北海道教育委員会への教材本贈呈)

〈JAきたみらいから北見市教育委員会へ教材本贈呈〉
JAグループが行う食農・環境保全・金融経済教育事業のサポート
全道の各JAやJAの青年・女性部組織は地元の子どもたちに食や農業などの教育活動を行っています。平成24年度は67のJAや組織が農業体験学習や学校給食食材提供、料理教室など87の活動を行いました。
JAはこうした活動を通じ社会貢献を実施しており、JAバンクは助成事業を通じこれらの活動をサポートしています。

〈JAグループ北海道サンクスマッチ)

〈JAとまこまい広域・芋ほり体験学習〉
環境保全への取り組み
当会は、社会の一員として環境への負荷を認識し、省資源・省エネルギー・リサイクルにも配意し、環境負荷の低減に努め、地球温暖化対策や循環型社会の構築へ向けた取り組みを図るように努力してまいります。
■全会的な環境負荷低減への取り組み
平成18年度から、地方5支所(岩見沢・旭川・帯広・北見・釧路)も参加した当会全体としての環境保全行動計画を策定し、環境負荷低減に取り組んでおります。
平成24年~平成26年度は、3ヶ年計画を策定し、「節電への取り組み」、「ガソリン使用量削減への取り組み」、「紙使用量削減への取り組み」の3項目を目標設定の上取り組むこととしております。
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①節電への取り組み
蛍光灯の間引き、室内温度管理の徹底、不在エリアの消灯等を実施し、年間を通して節電に努めております。平成24年度は、電力需給の逼迫したことを受け、平成22年度使用電力比7%の削減目標を設定し、23.7%の削減率を達成しました。
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②ガソリン使用量削減への取り組み
ガソリンの使用による二酸化炭素排出の抑制を図るため、営業車両をハイブリッド車等の低燃費車へ、切替えを順次行っております。
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③紙使用量の削減
省資源への取り組みとして、平成24~26年度の3ヶ年で、紙使用量を平成23年度比2.7%削減することを目標に取り組んでおります。
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④クールビズ・ウォームビスの実施
地球温暖化防止および節電対策の一環として、夏季にクールビズを実施しております。
また、平成24年度は電力需給の逼迫が懸念されたことから、農家・農業施設等の電力確保のため、ウォームビズを実施しました。
■札幌市における環境保全活動への取り組み
当会では、平成15年に施行された「札幌市生活環境の確保に関する条例」に基づき、平成15年度から3ヶ年毎に環境保全行動計画を策定し、二酸化炭素排出削減をはじめとする、環境負荷低減の活動に取り組んでおります。
3ヶ年計画(平成24~26年度)の取り組み
札幌市内の事業所における二酸化炭素排出量について、電気・ガソリン・重油および天然ガスの削減に努め、3ヶ年で平成23年度の実績比19.8%の削減を目標として取り組みます。
- ~ 二酸化炭素排出削減の24年度実績 ~
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(単位:t-CO2)
平成24年度実績 平成23年度実績 削減量 削減率 CO2排出量 748 545 ▲203 ▲27.1%